ごあいさつ
この度、稲城市社会福祉協議会会長に就任しました川島幹雄です。 前任の石井律夫様におかれましては、7期14年の長きにわたって会長職を務められ、稲城市の地域福祉の発展にご尽力いただきました。心より感謝申し上げます。 後任の会長としては経験も知識も浅く、不安もございますが、市民、関係各位のご指導を頂戴し、会長職を務めてまいる所存です。
さて、今年度、当協議会は法人認可50周年の節目を迎えました。
この間、社会福祉に関する考え方や法制度も大きく変わり、与えられる福祉、弱者を救う福祉から、一人ひとりの多様性が尊重され、地域住民自らが参画し、地域の中で誰もがいつまでも安心して暮らせる社会を目指すことが社会福祉の大きな目的となりました。
その意味において、現在、当協議会が最重点事業として位置付けている「コミュニティ・ソーシャル・ワーク事業」の推進は大きな武器になると考えています。
社会福祉に関する諸制度は、2000年以降大きく様変わりをし、介護保険制度を始めとする個々の福祉サービスの充実はもちろん、サービス提供の前提となる「各種の相談、支援機関」の設置においても目覚ましい充実がございました。
対象別の相談・支援機関が充実する一方で、ひとり親家庭の経済的な困窮やひきこもりがちな方、8050問題に代表される「複合的な課題」を抱える世帯の支援、ゴミ屋敷問題、自ら援助を求めることのできない方等々、従来の福祉制度の枠の中では支援対象となりにくい問題も顕在化してまいりました。
私自身も、長く自治会や自主防災組織で活動をしておりましたが、実際に地域の中で埋もれている問題、どうしても解決策が見つからない問題も多く見てまいりました。
「コミュニティ・ソーシャル・ワーク事業」は、地域住民や関係機関との連携の中で、そうした問題を地域の課題として一つ一つ明らかにし、地域住民や関係機関と共に解決を目指す仕組みであり、正にこれからの社会福祉、社会福祉協議会における大きな柱となる取り組みであると考えています。
3年を超えるコロナ禍も漸く落ち着きを見せてきましたが、この間、人と接することを避けることを良しとする考え方が一般的となりました。感染の拡大を防ぐという意味においては当然のこととして受け止めましたが、同時に、人と人とのつながりも希薄になってしまいました。
コロナ禍を超え、改めて、人と人とのつながりの中で、誰もがいつまでも住み続けたいと思えるまちづくりに役職員一同、一丸となって取り組んでまいります。
市民各位におかれましても、従来に増して、当協議会へのご理解ならびにご支援を賜りますよう、切にお願い申し上げます。
令和5年 7月
社会福祉法人
稲城市社会福祉協議会 会長 川 島 幹 雄
[最終更新日]2023/07/06